岩手大学理工学部 化学?生命理工学科 生命コース
教授 福田 智一
細胞工学?分子遺伝学
国立研究開発法人国立環境研究所、国立大学法人岩手大学、猛禽類医学研究所、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄、国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学を中心とするグループは、独自に開発した手法を用いて、日本国内に生息する絶滅危惧種である、ヤンバルクイナ、ライチョウ、シマフクロウ、ニホンイヌワシからiPS細胞(人工多能性幹細胞)を樹立しました。本報告は、世界で初めて絶滅危惧鳥類のiPS細胞を樹立した報告です。絶滅危惧種を含めた野生動物では、生体を使った実験は困難です。本研究で樹立したiPS細胞を神経様細胞などの細胞に分化させることで、病原体感染実験などの高度な感染症リスク評価への応用等が可能になります。本研究で樹立したiPS細胞を用いることで、今後、絶滅危惧種保全研究の新展開が期待されます。
本成果は、2022年10月24日ロンドン時間10時(日本時間18時)にNature publishing groupが発行する『Communications Biology』に掲載されました。
掲載紙:Communications biology
論文名:Induced pluripotent stem cells of endangered avian species
著 者:Masafumi Katayama#, Tomokazu Fukuda# Takehito Kaneko, Yuki Nakagawa, Atsushi Tajima, Mitsuru Naito, Hitomi Ohmaki, Daiji Endo, Makoto Asano, Takashi Nagamine, Yumiko Nakaya, Keisuke Saito, Yukiko Watanabe, Tetsuya Tani, Miho Inoue-Murayama, Nobuyoshi Nakajima, Manabu Onuma#
#: corresponding authors
URL:
https://doi.org/10.1038/s42003-022-03964-y
DOI:10.1038/s42003-022-03964-y
本研究は、(独)日本学術振興会「科学研究費助成事業(21H02218)、(19K15858)」の研究助成を受けました。
本研究成果の詳細は、以下のプレスリリースをご覧ください。
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